ヨガをするがんサバイバーの女性 ヨガをするがんサバイバーの女性

2.がんサバイバー向け、ヨガプログラム

がんとともに生きる

今や日本人の2人に1人は生涯でがんになり、3人に1人ががんで亡くなる時代です。
しかし医学や医療技術の進歩により、この50年で各がん種の5年生存率は大きく改善し、
がんの診断を受けた後も長期間生存できるようになりました。
このことに伴い、診断や治療後に副作用や晩期障害、
そして再発や転移の不安を抱えながら生きるがんサバイバーも多くいるのも事実です。

欧米では、各がん種のサバイバーやその家族を対象としたヨガの臨床研究が進んでおり、
PubMed(世界約70カ国、約5,000誌以上の文献を検索できる医学・生物学文献データベース)
上で“yoga”と“cancer”の2つのキーワードを組み合わせて観察研究、臨床研究、
シスマティックレビューを含めた論文を検索すると、
全部で530件の論文が見つかります(2020年4月23日時点)。
ヨガは現在までのところ、がんの治療の代わりになるものではありません。
しかし、これまでの研究結果により、健康関連のQOL(生活の質)や
運動機能(筋力や柔軟性、バランス感覚)、血糖値やコレステロールレベルの低下、
倦怠感の軽減、睡眠の改善、メンタル面では不安やストレスの低減に効果がある
ことがわかってきています。
倦怠感は、がんサバイバーの30%もが治療後5~10年間の長期にわたり
悩まされているといいます。
最近の研究でヨガの介入ががんサバイバーの持続する倦怠感や睡眠を改善し、
結果としてQOL(生活の質)や心理社会的適応が改善したとの報告があります。
他にも、ヨガの実践がメンタルヘルスや痛みの改善に効果があったとの報告も多くあります。
欧米ではこのような研究結果をもとに、
各地のコミュニティでの展開や認知も徐々に広がりつつあります。
日本は欧米と比較すると、まだその広がりは緩やかですが、
ヨガに取り組むがんサバイバーは年々着実に増えています。

がんサバイバーのためのリカバリーヨガは、
呼吸法や瞑想、ヨガのポーズを対象者に合わせて適宜修正し、
プログラミングし、治療の副作用や晩期障害、メンタルの不調に寄り添います。

がんと宣告されてから今日まで、
診断後の気持ちへのインパクト、治療による体調不良、不安に襲われ眠れない日々、、、
長いトンネルを必死に走り抜けてきたがんサバイバーのみなさん。
ここで一息いれませんか。

ヨガをするがんサバイバーの女性

対象:がんと診断されたすべての人とその家族

(現在治療中、もしくは治療が終わって間もない方は主治医とご相談の上、お申込みください)

具体的には何をする?

  • *固まったからだを緩めます
  • *ゆっくり呼吸をします
  • *呼吸と動きを連動させます
  • *徐々にさまざまなヨガのポーズに取り組めるようにサポートします

どんな効果があるの?

  • *からだの強ばりがほぐれます
  • *呼吸が深まります
  • *自律神経が整い、よく眠れるようになります
  • *メンタルが安定し、前向きになります
  • *徐々に体力がつきます
  • *自分自身に自信がもてるようになります

今までがむしゃらに治療の旅を続けてこられた皆さんが、
一息ついて今までの自分を労う時間を持てるような優しいプログラムです。
呼吸に合わせゆったりとした動きで、
自分自身のからだとやさしく対話をするように進めていきます。
治療後、体を動かす機会が少なく体力や筋力が落ちてしまった方も、
無理のないペースで進めますのでご安心ください。

休憩をするがんサバイバーの女性
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